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契約的束縛・誘惑なる秘密
第30章 香港―明かされる秘密と選択

「…………これで良いでしょう」
「……櫻澤……。
記憶は戻らないのでしょうか盟主」
「そこまでは断言出来ませんね。ある日突然戻る可能性もありますが、今の感じでは見込みは薄いと感じました」

触れた感触では、主宰の記憶はかなり奥深くに沈み、浮上をするとしても時間を要するのではないか? これはパッと見の私だけの判断。ルークに話す事でも無い、そう思います。

「主宰はこのまま香港へ逃がして下さい。……そしてもう1つ」
「まだおありになりますか?」
「今のままでは、美波に主宰が生きていると悟られる。希少種は繋がる事で記憶を共有します。私がこの記憶を持っていると、自然に美波に流れてしまうんですよ」
「それは……はい盟主」
「ですから主宰が記憶を取り戻すまで、私の方も記憶を封じようと思います。
拠点爆破直前から、今のやり取りまで……力と暗示で記憶を消す。そうすれば美波には分からないでしょう。私自身も記憶が無いんですから」

落ち込んでいる美波。そこにこれまでのやり取りを見せてしまえば、更なる落ち込みが待っている。生きていても記憶が無く、私達を認識出来ない主宰、それは二重の悲しみを呼んでしまう。

「……私も忘れてしまいます、ですから私の記憶を呼び覚ますキーをルークに預けます。ルークでしたら正しい判断が出来る、一番私を見て来たルークですからね」
「自分なんかが……」
「これはルークにしか出来ない事。そうですね、キーは『誓約の名の元に、櫻澤霧斗への記憶の解放を……』……こうしましょう」

私の記憶を呼ぶキーをルークに預け、私は東京支部に戻った後、自分自身に力を使った。一連の主宰の部分だけを忘れ、私も主宰は助からなかったという認識。
こうして、主宰の経緯はルーク以外誰も知らない事になる。

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