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華の王妃
第9章 アンリア
後宮の取るに足らない女が死んだ。
さほど身分も高くなく寵も薄い女だった。


王妃が懐妊中の時こそ閨に呼ばれる機会を狙っていたのか
流れの呪い師から買い入れた怪しげな香を始終炊いていたらしい。


濃厚な花の香と熟した果物が合わさったような香りは
最初こそうっとりとするような気分を齎したらしいが
だんだんと女の様子をおかしくさせついには狂い死に
させたと言う。


それらは瞬く間に近しい宮まで入り込み他の妾や女達にも
同じ現象が起きた。



ユリウスの耳に事の詳細が入ってきたとき、ユリウスはすぐさま
王に後宮の女たちを非難させ速やかに王妃を別の場所へと
移すように進言した。



未知のものは王の目をユリウスを掻い潜り後宮にまで
侵入した。



偶然を装って。



王妃の出産を目前に王は怒り狂った。
離宮とはいえ、万が一にも王妃の住居にまで入り込んだら。



「取るに足らぬ女どもの命などどうでも良いわ。
すぐさま妃を安全な場所まで移さねばならぬ。」


「では王弟の屋敷が良いかと。王には実弟にして、王妃様とも
親しく。」


「あの軟弱もののところへか。」


「温厚でお優しい方でございます。教養深く王に従順な方。」


「ふん。では急ぎ支度させよ。供は少しで良い。向こうには
乳母もおる。万時つつがなく過ごせよう。」


「畏まりました。」






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