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第6章 後宮

王が産後の経過の思わしくないリンダリアに無体な真似をしたのを
機に再び後宮に足を延ばすようになった。


別に王の愛が覚めたわけではない。
愛しい妻にこれ以上無体な真似をしたくなかったからだ。


”持て余すほどの性欲はきちんと発散させないと全てしわ寄せが姫君に
いってしまいます。姫君の身体が完全に回復されるまで後宮にお通い下さい。
その為の後宮なのですから。”


いつの間にかリンダリアの信頼を得ているユリウスに諭され
渋々女達の居住区に足を踏み入れた。


リンダリアを手に入れてから後宮など廃止しても良いかと考えていたが
こういう時の為に残すのも有りかも知れないと、笑顔で出迎える
愛妾の部屋に入りながら考える。


踊り子上がりの愛妾であるシュザンヌはリンダリアを迎えるまでは
後宮で一、二を争うお気に入りだった。
大柄で肉付きの良い豊満な身体は性欲の強いアトラスをきちんと満足させている。


頭も良く立ち回りも上手い。
女だらけの後宮でそれなりの権謀を巡らせているようだが後宮内だけの
ことならさして問題もない。


だが政事に関わろうとしたりリンダリアに害を向けようとすれば別だ。
アトラスは戸惑いもなくその場で切って捨てるだろう。


いきり立つ男根に奉仕させながら、いつも泣きそうにしているリンダリアの
顔を思い浮かべながら果てた。