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華の王妃
第6章 後宮

口内に吐き出された王の子種を飲み干すと、王の未だ萎えない男根に
再び舌を這わす。亀頭や筋を丁寧に舐めながら時折上目遣いに王の様子を
観察する。


いつもなら焦れた王がシュザンヌの中にいきり立ったモノを挿入てくる
頃だがそんな気配は微塵もない。
シュザンヌの見事な身体に触れる気配もなく、ただひたすら露わにした男根に
奉仕させるのみだった。


王が後宮のどの女にも子を産ませる気のないことは誰もが知っていた。
だがそれは無用な世継ぎ争いを避ける為の措置でいづれ迎える王妃が
世継ぎを儲ければ後宮の女達にも王の子を身ごもる機会がやってくる
誰もがそう思いながら医官ユリウスの処方する避妊薬を黙って受け入れてきた。


中には勘違いする馬鹿な女もいて孕んでしまえば王の気が変わると信じ込んで
王の命を受けたユリウスによって無理やり堕胎させられた。
痛み止めもなく四肢を縛られながら行われる堕胎は死んだ方がましなくらい
女には惨い処置だ。
見せしめのようなそれは後宮の女を震え上がらせ誰もが率先して堕胎薬を
飲むようになった。


王妃に世継ぎが生まれるまでの後宮の女に課せられた義務。
それさえ守れば夢見るような贅沢が許される。


シュザンヌは二度目となった王の子種を口内で受け取ると妖艶な笑みを
王に向けながら再びゆっくりと飲み干した。


芽吹かない虚しさに堪えながら。


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