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サイレントエモーショナルサマー
第9章 その薔薇の色は、
見て、と促され結合部に目を向ける。無毛のそこが藤くんのおおきなモノを咥えこんでいる様が鮮明に見えた。グロテスクなのにどこか神秘的で、卑猥な行為が儀式めいて見える。
「これ、やばいですね…視覚的に…エロ過ぎます」
ひっつきあって、溶けて吸い込まれてしまうような感覚。藤くんの下半身が私の下半身を食べていくみたいだ。
「きょ、…だめかも…なんかいつもより、っ」
「俺もです、」
ああ、まずい。なんで、こんなに藤くんとのセックスは気持ちが良いのだろう。
「あ…っ…まって、…なんか、」
突き動かされている訳ではないのにぞくぞくと快感が背を走っていく。目の前でなにかが弾け飛んで今までになかった感覚が下腹部で騒ぎ出す。
じわりと膣が熱くなる。大きな声をあげたような気がしたけれどよく分からなかった。視界は真っ白に染まって藤くんの顔も見えない。
いつの間にか膝裏を持っていた手はだらりと身体の横に下ろしていたみたいだった。はっはっと荒く息を吸っていく内に視界がクリアになってくる。
「すご…、今、じわって出てきましたよ。潮かな?」
「うそ…!ご、ごめん…」
「なんで謝るんですか。気持ち良かったんでしょ」
「うん…だけど、ベッド…」
「どうにでもなりますよ。はい、集中して。俺まだイってないんで」
潮なのかは定かではないが、吹き出した体液で下腹部や尻の下までもがぐっしょりと濡れている。いつものイく感覚よりも強烈で心臓がどくどくと音を立てるのが止まらない。
ゆるい刺激が強くなる。卑猥な音を立ててぎりぎりまで引き抜いては奥を抉る。そうやって奥に入ってくる度にイくことしか出来なくなってしまったみたいに何度もイった。
「藤くん…こわい、…っ」
「なにがです?」
「イってばっか…っ…あっ…きょ、ほんと、へんなの…っ」
「もっと変になってください。恐くないです。俺が居ますよ」
恐い。やっぱりこのままじゃ藤くんから離れられなくなる。