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サイレントエモーショナルサマー
第2章 6月某日金曜日
言うなり私の大腿を掴んで肩に担ぎ上げると、ぐちゅっ、と音をたたせながら腰の動きを速くする。正常位での挿入でも十分奥に届いていた切先がより深く深くを叩いてくる。
「あっ…あ、…っ…や…!」
「こっち見てください。目、逸らしたら痛くしますよ」
「ん…っ……あ、ぁ……っ…」
気持ちいい。最高。なんで、私のこと好きなの。1回だけなんて勿体ない。ぐるぐると頭の中で思考が駆け巡る。
恋愛が億劫であること、仕事が長続きしないこと、それと、恋はしたくないくせにセックスが好きで好きでたまらないこと。その3点を除けばわたしは普通の女だ。
同じことを繰り返し生きていくのだと思っていた。
いつか痛い目を見るかもしれないとも思っていた―――。