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お前がすきでたまらない
第30章 信の青春ノート
「おい」
「お前ら二人はどっか行け」
「こいつの情けない姿、これ以上見たいか?」

俺を殴った男はずっと苦しそうに顔を歪めていた

「・・・うう・・・」
「お前ら・・・行け・・・」

ガタイのいい男の言う通り、これ以上情けない姿は見られたくなかったんだろう

苦虫を嚙み潰した顔で二人は去って行く

「・・・で、お前・・・」
「金は勿論、返すよな?」

「・・・なんの事だよ」

俺を殴った男は未だ、少しの意地があるのかとぼけた

「財布、落ちてただろうが」
「お前が金取って捨てたんだろうが」

「・・・チッ・・・」
「わかったよ・・・」
「返せばいいんだろ」

ようやく男の腕を離すガタイのいい男


「・・・ほらよ」

俺の手に盗られたお金が戻ってきた

「・・・クソッ!!」
「覚えてろよ!!」

ダサいセリフを吐き捨てて俺を殴った男は去って行った



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