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お前がすきでたまらない
第32章 啓介の決心
このはを車の中や俺の家で安易に抱く訳にはいかない


それでなくとも・・・
このはには辛い過去がある・・・

男の人に対する恐怖心だってあるだろう・・・


このはが今までしてきた辛い経験は計り知れない



ゆっくり・・・
ゆっくりでいいから・・・


俺と乗り越えていこう



過去じゃなく未来を一緒につくろう


だから今は・・・

キスだけで十分幸せだ




それに先に片づけないといけない事がある・・・



「このは・・・」
「もう遅い」

「そろそろ帰ろうか?」

まだ何かを考えているこのはだったが


「は、は、はい」

と言って左手の薬指を右手で包んだ


「啓介さん・・・」
「指輪・・・」
「一生、大事にしますね」


「俺もこのはを一生大事にするよ」

そう言って軽くキスをして・・・



車を走らせた



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