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恋のフィロソフィー
第1章 人殺しの顔は、



「素敵な絵ですよ」

素直な感想を言うと、先生は驚いた顔をしていた。
と言うか、引いた顔とも言える何とも面白い顔をしていた。

私は先生の腕を掴み左にずらし、絵の主役を隠す手の平を退かした。

手の平を退かされ現れた絵の主役はーーー目と鼻がない口が笑っている殺人鬼。
女の人に馬乗りになり刃物を振り上げている。

真っ赤な血が飛び散り殺人鬼の白い服に飛び散っている。
女の人は口をガムテープのようなもので塞がれていて、頭をかち割られ脳ミソが飛び出ている。

それがこの絵。

殺人現場の絵だ。

グロいが綺麗なのだ。
私は絵に興味もなければ芸術的センスもない。

けれどもこの絵は私を魅了した。

「こんな絵のどこがいいんだ?」

作者が『こんな絵』と言ってしまっては元も子もない。

「随分な言い方ですね。ならどうしてこんな絵を描いたんですか?」

質問に質問仕返しすると、先生は少し笑って近くにあった椅子を2つ持ってきた。

30分の暇は潰せるだろうと思った私は先生が持ってきた椅子に座った。

私が座った少し後に先生も椅子に腰を落とし座った。

絵を挟むよう先生と向かい合わせで座る私は足を組み先生の答えを待った。

先生は絵を見ながら答えた。

「ストレス発散で描いただけだ。芸術で描いた絵じゃない。僕の負が詰まった嫌な絵。だから“こんな絵”程度の絵なんだよ」

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