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恋のフィロソフィー
第1章 人殺しの顔は、


ストレス発散で描いた絵‥‥‥かなりストレスを抱えてるのねこの人。

誰かを恨んでるのかな?
それか殺人願望があるとか?

もう一度絵をよく見る。
目がチカチカするような赤色がやっぱり綺麗だ。
負が詰まったと言われれば確かにそうだ。
マイナスイメージが強い絵だし、賛否両論ありそうなクセの強い絵だ。
もしかしたら非難が大半かもしれない。
公に出しずらい絵だ。

けれども、私は好き。

「確かにグロいし怖い印象を与える絵ですけど、私は好きです。特にこの赤色が綺麗」

「‥‥君はサイコパスなの?」

「こんなおっかない絵描いた先生に言われたくないんですけど」

サイコパス的な絵を描いた作者にサイコパスと言われた私は腑に落ちず言い返した。
すると先生はハハっと笑い『確かに』と納得していた。

先生の笑った顔はクシャクシャの紙みたいだった。
表現は悪いが、可愛い笑い顔だった。

「あの、気になってたんですけど」

「なに?」

「どうして殺人鬼には口しかないんですか?」

この絵の主役がのっぺらぼうの意味を先生に聞くと、先生は自分自身を指差した。

一体どういう事なのか分からない私は首を傾げた。
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