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恋のフィロソフィー
第1章 人殺しの顔は、
スクールバスの中で私は耳にイヤホンをさし、ジャスティン・ビーバーのベイビーを聴きながら外を眺めていた。
発音のいい英語がノリのいいメロディーに乗って耳に流れ込む。
声変わり前のジャスティン・ビーバーの声が可愛らしい。
田んぼがずらりと並ぶ田舎の風景。
駐車場がやたら広いコンビニ。
ピンクのプージャー(※プーマのジャージ)を着て健康サンダルを履く根本が黒い金髪のヤンキー。
ジャスティン・ビーバーのイケイケな曲にこの安っぽい風景は不似合いだった。
私は明日もスクールバスを待たなきゃいけない。
進学クラスの時間割に合わせてスクールバスが来るから、約1時間は暇をしなければいけない。
明日は火曜日。
美術部の休部は月曜日。
明日は明日の暇潰しを探さなきゃいけない。
見つからなければ暇が終わるのをただ待つしかない。
暇は嫌いだ。
先生との会話が特別面白かったわけじゃない。
むしろ小難しくて回りくどくて面倒くさく感じた。
けど、暇は潰してくれた。
そう言えば、先生の名前わかんないや。