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冷血な獣
第11章 本心
男……?
って……男!?
椿さんが!?
「……ウソですよね?」
「残念だけど本当なんだ。これもウィッグだし、胸ないし」
漸く話せた私にウィッグを取ってみせると、椿さんはそのまま立ち上がろうとする。
「こっちはついてるけど……」
「良いです! 立たないで下さい!」
瞬時にそれを静止して、短髪になった椿さんを方針状態で見つめた。
本当に男なんだ……。
ということは、そっち系なのかな?
龍河さんが好きって事はそうだよね……。
混乱して、何が何なのか分からない。
「後さ、俺、妃南ちゃんの事気に入っちゃったんだけど、俺と付き合おう?」
呆然とする私へ椿さんがニコッと微笑むと、冷や汗が滲む。