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冷血な獣
第13章 躾
* * *
「う、ん……」
…あれ?私寝てた?いつの間に?
確か皆でワインを飲んで……。
変だ。途中から記憶がない。
「あーあ。今日も不作!何でもっと良い男連れて来ないかなぁ」
…椿さんの声?怒ってる。どうしたんだろう。
リビングのソファで横になったまま、ぼんやりした視界の中、ソファの側に立っている椿さんを見つめる。
「鷺沼君、こいつら家まで送ってやって。睡眠薬で朝まで起きないと思うから」
「承知しました」
椿さんの隣には、椿さんへ頭を下げる鷺沼さんの姿。
鷺沼さんはそのまま私に気付くと、話し掛けてくる。
「……起きましたか?随分と気に入って飲んでいましたね。お酒にも弱いとは思いませんでしたよ」
「私、酔って……?」
泥酔するまで飲むなんて恥ずかしい!
そういえばまだ頭がぐらぐらする……。
起き上がろうとするも動けず、眩暈がする頭。
漸く視界がはっきりしたところで、こっちをじっと見つめる椿さんと目が合った。
「妃南、おはよう」
いつの間にかウィッグを取ってる……。
それにワンピースも着替えて、メイクも落としているし、短髪の黒髪に上半身裸でジーパン姿。
男モードの椿さんは、息を飲む程色気満々だから苦手だ。