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冷血な獣
第13章 躾
「んっ……んっ……」
貪る口付けに息を乱しながら、顔の両側に置かれた両腕をペチペチと叩きまくる。
…苦しい。息が詰まる。
どうして?寂しいから?
だから私にこんなことするの?
「んうっ……」
悲痛な表情を浮かべながらチラッと視線を変えると、側に立つ鷺沼さんと目が合った。
無表情でこちらを見ていた鷺沼さんは、私が目で助けを求めようがじっと見ているだけ。
…しかし、いきなり目をそらすと、立ち去っていく。
「んっ……っ……」
…行かないで。鷺沼さん、助けて。
繰り返される濃厚な口付けに意識を朦朧とさせながら、私は諦めるように目を閉じた。