この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
冷血な獣
第13章 躾


「…よく龍河さんが執事なんてしましたね…」


素直に従う人じゃないのに。
そう私が思っていると、鷺沼さんが意味深に呟いた。


「まあ。色々と……」


…色々と?色々って何だろう。気になる。


「それはさておき、私達も明日屋敷に帰ります。今日はもうゆっくり休んでください」

「…分かりました」


明日、龍河さんに会える。
それだけが今の救いだ……。


「部屋はこの部屋の隣を使ってください」


鷺沼さんからそう続けて言われると、私は頷いた。


「はい……」

「……」


そんな私を無言で見つめてくる。

…何?どうしたんだろう。


「…一緒に寝ますか?」


不思議に思っていた私へ、唐突に鷺沼さんが質問してくるとは思わなかった。


「えっ!?」

「見知らぬ土地で一人寝るなんて寂しいでしょう?」

「別に寂しくなんか……」


真顔だし。冗談なのか本気なのか、分かりにくい……。

こんな冗談を言う人だったっけ?


「あの、私は、龍河さんが……」


恥ずかしさと一緒に頭が真っ白になり、面白そうに鷺沼さんがクスッと笑うまで、からかわれているということに気付かなかった。


「冗談ですよ。おやすみなさい」

「…おやすみなさい…」


明日からまたお屋敷に後戻りするというのに、強い不安が込み上げてくる。
それは部屋から鷺沼さんが出ていった後も、濃い染みの様に消えることはなかった。

/336ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ