この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
冷血な獣
第13章 躾

* * *

「昼食の時間になるまで、ここにいて下さい。時間になったら迎えにきます」

案内した部屋でそう言うと、鷺沼さんは去っていった。久しぶりのお屋敷は、初めて連れてこられた時から何も変わらない。部屋に入った瞬間襲ってくる緊張も、懐かしささえ覚える。

「いてくださいと言われても……何しよう」

退屈で部屋の端にあるベッドに腰掛けると、壁時計を見た。…まだ10時。昼食まで二時間もある。

部屋にはテレビもなければ、小説や雑誌だってない。あるのはシャワールームと、ベッドとソファ。それに窓……。


「……」


逃げちゃおうかな。

突拍子もないことを考えつき、窓へ視線を送った。二階だけど、カーテンを手綱にすれば降りられるかもしれない……。


「でも見つかったら……」


鷺沼さんなら、何されるか分からない。逃げるにも、決死の覚悟がいる。


「よし……」


ゆっくりと立ち上がり、そのまま窓へ近付いていった。…だが、ドアの方から物音が聞こえてくると、背筋を凍り付かせた。


「…誰ですか?鷺沼さん?」


タイミングが悪い。でも逃げ出すところを見られる前で良かった……。

視線をドアの方へ向ける。そんな私の目に飛び込んできたのは、


「妃南」



執事服姿の龍河さんだった。
/336ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ