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冷血な獣
第13章 躾
「龍河さん、携帯鳴ってませんか?」
バイブの音みたいだ。私の携帯じゃないから、きっと龍河さんのだ。
「くっ……あっ……違う、携帯じゃない……これは……ここの……」
「えっ!?どうしてズボン脱ぐんですか!?」
急にズボンのジッパーを下ろして、息を乱す。
「はあっ、はあっ……」
そんな龍河さんが色っぽく感じてしまい、私は目がそらせなかった。
「妃南、抱きたい……」
ギラつく獣の様な瞳。荒れる呼吸。切なげに名前を呼ぶ声。今龍河さんがしたがっているのは確か。でも……
「無理ですよ!誰か来たら……」
拒もうと立ち上がる。
それでも辛そうな龍河さんを見ると、
「助けてくれ、妃南……」
私はもう一度座り込んだ。