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冷血な獣
第13章 躾
「…椿さん…?」
何してるの?まさか。いやまさか。
「っ……」
想像したくないけど、嫌な予感が的中する。突然首筋を這ってくる椿さんの舌。熱く、ぬるついていて、すぐにゾクッと鳥肌が立ってしまう。
「っ、やめてください……」
龍河さんが見てるのに。見ていなくても、こんなことされたくない。
「妃南、ごめん。でも俺、本気だから」
再びうなじに吸い付かれる。その瞬間、私の鼻孔からは吐息が漏れ、険しい顔をした龍河さんからの視線に気付いた。
「はぁっ……」
違う。違うのに。こんな風に裏切りたくないのに。