この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
冷血な獣
第13章 躾
「妃南、脱いで」
唐突に椿さんは、私のブラウスのボタンに手をかける。そして柔らかい二つの膨らみに触れ、下着を下へずり下げる。
「やめっ……」
「初めから妃南を好きになってれば良かったなぁ。そしたら、俺の人生もっと楽しかったかも」
ぎゅっと抱き締められ、はだけたブラウスから現れた肩へ口付ける。チュッ、チュッと響く音が、悶える私へ絶望を伝える。
「二人きりになろっか。妃南」
明るい声でそう告げ、椿さんは私の手を引くとドアの方へ歩き出そうとした。
…鍵を落とすまでは。
「……あっ」
チャリンと床へ落ちると、鍵は私の足元へ転がった。ラッキー……。
「龍河さん!」
パンプスを履いた足で龍河さんに向かって蹴ると、当然のごとく龍河さんが鍵を受けとる。漸く私達は、椿さんの横暴から解放された。