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冷血な獣
第15章 黒い渦
「……じゃあ俺、頑張ろうかな。その子と結婚出来るように」
ポツリと呟く涼太さん。誰かに話すことで、勇気が出たのかな?
「頑張って下さい。私、涼太さんのこと応援します」
私がニコッと微笑むと、涼太さんも微笑み返す。
「ありがとう」
爽やかな笑顔。こうして見ると、やっぱりりょう君に似ている。眼鏡を取ったら、りょう君そのもの。
…まさか、そんな筈ないけど。
そのままリビングに戻ると、私は龍河さんが帰ってくるまで椿さんと世間話に花を咲かせ、楽しんだ。
涼太さんはトイレから出るとすぐに帰ってしまい、龍河さんとは会えなかったけど、今度会える日を楽しみにしていると去り際話していた。