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冷血な獣
第15章 黒い渦
「……」
甘過ぎる程のキスに、時間も忘れてしまいそうだった。
「龍河さん、今日仕事ですから、あまり時間が……」
「大丈夫だ。まだ時間はたっぷりとある」
優しく私の唇を上、下、と交互に食みながら、真剣な瞳で正面の私を見つめる龍河さん。
「んっ……っ……」
ダメだ。
この目に見つめられるだけでゾクゾクする……。
目を見ない様にしないと。
「っ……」
視線が合わない様に目を閉じると、龍河さんの唇が私の左耳へと移動する。
「こないだ言った事、覚えてるな?俺が仕事の間、部屋に他の男を入れるな」
「……はい」
「椿もダメだ。もし入れたりしたら、分かってるな?」
「……はい」
低音で話されると、目を閉じていても今龍河さんがどんな顔をしているのか、頭に思い浮かぶ。
きっと冷血で、獣の様な目をしている筈……。
「もし入れたりしたら……」
「あっ……」
耳元で話し掛けられながら、下着の上から龍河さんのもので陰部を擦り付けられると、悲痛な表情を浮かべた。