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第16章 飼い猫

それを聞いて戸惑ったものの、続けられた話を聞くとまた驚いた。

『俺の結婚相手、鷺沼の彼女なんだよ』

……何処から何処まで複雑な家庭なんだ。縁がある以上、こんな話を聞かされたら断れない。龍河さんには一応LINEしといたし、鬼武者の様な顔が思い浮かぶけど多分大丈夫だ。気楽にいこう。

「ドレス、それにすんの？」

「うん。変かな？」

「……変だな」

ぐさっ。

「じゃあこっちは？」

「そっちはもっとねーだろ」

ぐさぐさっ。……この人はやはり、あのりょう君とは思えない。