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冷血な獣
第4章 お見合い大作戦1
でも、何か見た事のあるような顔……。私、この人と以前何処かで会った事あったっけ?
「あの人、彼氏なんですか? それなのに何で見合いをしてるんですか?」
「それは……色々と断れない事情があって……」
「信じられないな。彼女がいるのに他の人と見合いするなんて」
驚いた様にバーテンダーは話し、笑顔を作る。
「俺なら放っておかないのに。妃南が彼女なら」
「えっ……何で私の名前を?」
唐突な言葉に、一瞬呆けた。
「覚えてない? 俺のこと。俺はすぐに見て気付いたんだけど」
「ごめんなさい。どちら様ですっけ……」
本当に分からない。そもそも私、異性の知り合いなんて全くいないし。