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冷血な獣
第4章 お見合い大作戦1
別に龍河さんの後を追って来たからって、何かしたかったわけじゃない。お見合いを邪魔するつもりもなくて。
龍河さんを失うんじゃないかと心配だっただけ。
……こっそり見るぐらいなら良いんじゃないかと。
後を追って来たのはいけなかったかもしれないけど、それぐらい私、龍河さんに夢中になってる。
「じゃあさ、妃南、彼氏にLINEしてみたら?」
「LINE? ……何て送るの?」
不思議になって、質問する。
「寂しいって。送りなよ」
笑顔で答える、りょう君。
「寂しい……?」
そんな事送っても、龍河さんが反応するわけないんだけど……。取り合えず私はバッグから携帯を取り出して、LINEのメッセージを送った。
『お見合いが終わったら会えますか?』と。