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飼っていたペットに飼われています。
第22章 秘密 上(スイ目線)

サキと出会った湖で産まれた俺は兄弟たちと共謀してサキを食べようと思っていた。
幼い子供で周囲には他に人もいない。深い水の中まで引きずりこめれば容易いであろう。
自分を捕まえようと追いかけ回させ、湖の深くまで誘い込もうと考えたのだ。
それが何故かうまくいかない。無理に捕まえようとしないのだ。少し水の中に行けば、
「おみずのなかに、おともだちがいっぱいいるんだよね。さきとあそんでくれてありがとう。」
などと寂しそうに言う。結局夕方に大人が現れて計画は潰れてしまった。
兄弟達は諦めず翌日に向けて別の作戦を立てていたが、あの人間は俺1人で食べるのだと皆殺しにしてやった。
翌日、のこのこ現れたアイツが心底嬉しそうにするものだからまた食べる機会を失って、別れ際に寂しそうに泣くものだからあえて捕まってやったのだ。
大きくなったら食べてやるつもりだからと言い訳をしながら側にいたが、野菜しか与えてくれないのでちっとも大きくならなかったし、大きくなって怖がらせるかと思うとずっとこのままでいいような気持ちになっていた。
幼い子供で周囲には他に人もいない。深い水の中まで引きずりこめれば容易いであろう。
自分を捕まえようと追いかけ回させ、湖の深くまで誘い込もうと考えたのだ。
それが何故かうまくいかない。無理に捕まえようとしないのだ。少し水の中に行けば、
「おみずのなかに、おともだちがいっぱいいるんだよね。さきとあそんでくれてありがとう。」
などと寂しそうに言う。結局夕方に大人が現れて計画は潰れてしまった。
兄弟達は諦めず翌日に向けて別の作戦を立てていたが、あの人間は俺1人で食べるのだと皆殺しにしてやった。
翌日、のこのこ現れたアイツが心底嬉しそうにするものだからまた食べる機会を失って、別れ際に寂しそうに泣くものだからあえて捕まってやったのだ。
大きくなったら食べてやるつもりだからと言い訳をしながら側にいたが、野菜しか与えてくれないのでちっとも大きくならなかったし、大きくなって怖がらせるかと思うとずっとこのままでいいような気持ちになっていた。

