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飼っていたペットに飼われています。
第27章 私が知らない彼のこと(サキ目線)
 放課後、マミは色々なことを教えてくれた。
 半年ちょっと前にSUIが加入し、ボーカルとベースを担当していること。天才的な実力と端正なルックスで男女ともにファンが急増して爆発的な人気を生み、バンドがメジャーデビューしたこと。SUIは作詞・作曲も担当し、青いスプリットタンを持つミステリアスな存在であること。

「でね? これがまた、英語の発音が完全ネイティブなのよ! 声も低くて甘くて超〜エロいの‼ 国籍も明かされてないけど背も高いし、どっか違う国かハーフとかなんじゃないかな〜?」
 マミは興奮しながらノンストップで喋り続け、サキはそれをうんうんと聞いていた。
「それにしてもあの清宮さん、あっ、これからサキって呼ぶね。サキまでも一目惚れさせるなんてヤバイわ〜。」
 どうやらマミは勝手にそう解釈してくれたらしい。
「そ、そうかな?」
「サキって他校からくる合コンの誘いとかめっちゃ断ってたっしょ? 婚約者いるって噂だったし。」

 胸がズキリと痛む。侑斗からは2人で話したいと何度も連絡をもらっていたが、スイを怒らせてしまいそうで断っていた。でも、どこかできちんと話さなければならない。そう考えていると無意識に顔が曇っていたようだった。
「あ、ごめん。嫌なこと聞いちゃった? お詫びと言ったらなんだけどさ、来週お台場でやるDEEP BLUEのライブのチケットあるから一緒に行こうよ!」
 マミはそう言って、予習にとアルバムを貸してくれた。
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