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飼っていたペットに飼われています。
第29章 LIVE 下(サキ目線)

「あ〜ん! やっぱり遠い〜! サキごめんね?」
2階の後ろの端の方でマミは不服そうに言う。
「ううん! 全体がよく見えるし、大きいスクリーンもあるから平気だよ。」
あんまり近いと、スイにバレちゃうかもしれないし、と心の中でサキは付け足す。
やがて会場が一気に暗くなりステージが眩しく照らされると割れんばかりの歓声が響いた。
「「「キャーーーー‼」」」
ドラマーがスティックでカウントを打ったあとに鳴り響く轟音にもビックリしたが、その真ん中に立つスイを目を丸くして見つめる。
切れ長の目はメイクで強調され、髪も固めて立上げ流している。黒の革のジャケットの下にはシルバーのアクセサリーのみを身に着けた筋肉質な上半身が大きく見え、ダメージが大きく入ったジーンズはその足の長さを強調していた。
その姿は恐ろしいほど妖艶な美しさを放っていて、目が釘付けになってしまう。
隣のマミちゃんがサキに耳打ちしてきた。
「ねぇ、さっきからSUIめっちゃこっち見てない? 前の方に知り合いでもいるのかなぁ? ラッキーだね!」
「う、うん。そうだね!」
確かにこちらを睨みつけるような目線を感じるけど、こんな遠くて暗いのに向こうから顔なんて見えるわけないと胸を落ち着かせた。
2階の後ろの端の方でマミは不服そうに言う。
「ううん! 全体がよく見えるし、大きいスクリーンもあるから平気だよ。」
あんまり近いと、スイにバレちゃうかもしれないし、と心の中でサキは付け足す。
やがて会場が一気に暗くなりステージが眩しく照らされると割れんばかりの歓声が響いた。
「「「キャーーーー‼」」」
ドラマーがスティックでカウントを打ったあとに鳴り響く轟音にもビックリしたが、その真ん中に立つスイを目を丸くして見つめる。
切れ長の目はメイクで強調され、髪も固めて立上げ流している。黒の革のジャケットの下にはシルバーのアクセサリーのみを身に着けた筋肉質な上半身が大きく見え、ダメージが大きく入ったジーンズはその足の長さを強調していた。
その姿は恐ろしいほど妖艶な美しさを放っていて、目が釘付けになってしまう。
隣のマミちゃんがサキに耳打ちしてきた。
「ねぇ、さっきからSUIめっちゃこっち見てない? 前の方に知り合いでもいるのかなぁ? ラッキーだね!」
「う、うん。そうだね!」
確かにこちらを睨みつけるような目線を感じるけど、こんな遠くて暗いのに向こうから顔なんて見えるわけないと胸を落ち着かせた。

