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飼っていたペットに飼われています。
第29章 LIVE 下(サキ目線)

途中、MCの時間になるとギター担当が中心にトークを回していく。メンバーはお酒を飲んでいるようだ。
「じゃあ次! もうスピリッツ8本目のSUI! お前プライベート謎すぎるから最近ハマってること教えてよ。」
「……あー。最近、ペットを飼い始めまして。基本大人しくて可愛いんですけど時々…、躾が必要だなって思いますね。」
こちらを怒ったように見ながらそう言い、着ていたジャケットを暑そうに脱いで上半身を剥き出しにした。会場から黄色い声が上がる。
「こえー! SUIが飼うペットなんて絶対犬とか猫じゃねーじゃん! ライオン? 虎? いや、もう逆に人間に首輪つけてそうで怖いよ俺は!」
会場が笑いに包まれる。
「あー、首輪いいかもね。」
スイはそんな風に笑っていたが、サキだけは心臓がバクバクして足が震えていた。
そうこうして盛り上がりながらアンコールを終え、会場を出て出口に向かう途中もマミちゃんは
「ヤバかったー! 超エロかった‼ 耳が妊娠したわ…!」
などと興奮状態で騒いでいる。
そこに場内アナウンスが鳴り響いた。
「ーーお客さまにお知らせいたします。2階、G席、34番のお客様。お言付けがございます。お近くのスタッフまでお声掛けください。繰り返しますー」
「あれ? サキの席じゃない⁉ 何かあったのかな?」
「ほんとだ! もしかして忘れ物しちゃったのかも…。マミちゃん先に帰ってて。ごめんね。今日はありがとう!」
「おっけー! また学校でね!」
暗かったから携帯とか落としちゃったかな?
そんなことを思いながらスタッフに案内され、誰もいないリハーサル室の中で待機するよう指示された。
「じゃあ次! もうスピリッツ8本目のSUI! お前プライベート謎すぎるから最近ハマってること教えてよ。」
「……あー。最近、ペットを飼い始めまして。基本大人しくて可愛いんですけど時々…、躾が必要だなって思いますね。」
こちらを怒ったように見ながらそう言い、着ていたジャケットを暑そうに脱いで上半身を剥き出しにした。会場から黄色い声が上がる。
「こえー! SUIが飼うペットなんて絶対犬とか猫じゃねーじゃん! ライオン? 虎? いや、もう逆に人間に首輪つけてそうで怖いよ俺は!」
会場が笑いに包まれる。
「あー、首輪いいかもね。」
スイはそんな風に笑っていたが、サキだけは心臓がバクバクして足が震えていた。
そうこうして盛り上がりながらアンコールを終え、会場を出て出口に向かう途中もマミちゃんは
「ヤバかったー! 超エロかった‼ 耳が妊娠したわ…!」
などと興奮状態で騒いでいる。
そこに場内アナウンスが鳴り響いた。
「ーーお客さまにお知らせいたします。2階、G席、34番のお客様。お言付けがございます。お近くのスタッフまでお声掛けください。繰り返しますー」
「あれ? サキの席じゃない⁉ 何かあったのかな?」
「ほんとだ! もしかして忘れ物しちゃったのかも…。マミちゃん先に帰ってて。ごめんね。今日はありがとう!」
「おっけー! また学校でね!」
暗かったから携帯とか落としちゃったかな?
そんなことを思いながらスタッフに案内され、誰もいないリハーサル室の中で待機するよう指示された。

