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飼っていたペットに飼われています。
第35章 裏切り(スイ目線)

そうして現在、部屋で重い空気のまま向かい合って30分ほど経過した。
ようやく、サキが口を開く。
「……あのね、スイ。本当に侑斗くんは関係なくって…。」
早速嫌な男の名前を出されてムッとするが、抑える。どうせもう彼女に逃げ場はないのだから、と最後まで聞くことにした。
「…私が1人で決めたの。スイを縛り付けちゃいけないなって。」
「私、スイのこと……、好き、だから。」
………おい、そんな目で見るなよ。危うくまた勘違いさせられるとこだった。冷静な気持ちを保つために息をひとつ吐いて答える。
「俺もサキが好きだよ。でも、サキの好きとは違う。」
そう聞くと、ひどく傷ついたような顔をした。
「…うん。そう、だよね。ちゃんとわかってるから。」
サキが求める自分は男としてじゃない、以前のような家族を求めてるんだろう。それには応えられない。
改めてサキの気持ちを確認させられた自分だって辛いとイラつきながら言った。
「それより何? あの男以外に新しく気になるやつができたなら教えてよ?」
「…え?」
「それとも俺が恐くなった? ああ、他の男ともセックスしてみたくなったんだ? サキは淫乱だもんな。」
そう言いながらにじり寄り、ベッドに向かって追い詰める。
「違うよ…、私はスイだから…っ!」
また泣きそうな顔をしてうまい嘘をつく。
後ろ足にベットが当たってバランスを崩したサキの肩を押し、マットの上に倒してのしかかった。
「男を煽るの随分上手いよね。俺を騙すなんてすごいよ。褒めてあげる。」
サキは、嫌々と頭を横に振って俺を押しのけようとする。その腕をぐっと掴んで囁いた。
「今までサキの身体が辛いだろうなって思って1日1回で我慢してたけど、サキも足りないみたいだから好きなだけさせてもらうよ。」
結局その日はサキが気絶しても犯し続け、気づけば日が高く登っていた。

