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飼っていたペットに飼われています。
第42章 首輪(サキ目線)
「じゃあ行ってくるね。」

 玄関から出ていこうと後ろを向いたサキの肩を、スイの手がグッと止めた。
 ほんと信用ないなぁ、私。
「ねえ、絶対にちゃんと帰るから…。」
 そう言いながら振り返ろうとするサキの首に白銀に輝く細い何かが掛けられる。
「…首輪。」
 後ろからチェーンを止めながらスイがぶっきらぼうに言ってサキの背中を押した。
「え? あの……?」
「早く行かないと遅れるぞ。終わったら連絡すること、ちゃんとまっすぐ帰ること。男に話しかけられても絶対無視。全部厳守しろ。じゃあな。」
 スイは何も聞くなとばかりに矢継ぎ早に要件を告げながら、ドアを開けサキを外に押し出した。
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