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飼っていたペットに飼われています。
第43章 隣に立つのは(サキ目線)

鞄からマミちゃんが貸してくれた音楽雑誌を開くと、アルバム発売を祝しDEEP BLUEの特集が何ページにも渡って組まれていた。
こうやって改めて写真を見るとスイは本当に格好良くて才能もあるすごい人なんだなって思う。
そんなスイでも手に入らないと嘆くのだから、歌詞に現れる本命の人はきっとすごく美人なんだろうな。背も高くて、スレンダーで頭も良くて、スイの好意も軽くあしらう強さも持った大人の女の人。
想像の中でスイの隣に立っているのは、マミちゃんがよく言うような綺麗な海外のモデルさんだ。
比べて鏡の前に立った自分は良く言っても十人並みの顔立ちで、胸やお尻にだけ不自然に贅肉が付いていて気持ち悪い。
その上で揺れる綺麗な月が、朝の浮かれていたサキを笑っているような気がして恥ずかしくなり、慌ててベッドの前に戻って雑誌に目を戻した。
一問一答のコーナーを読むと他のメンバーはきちんと答えているのにSUIの部分だけスカスカで呆れてしまう。
『・影響を受けたアーティストは?→なし』
『・1番好きな曲は?→なし』
『・今後の目標は?→なし』
…いやいや駄目でしょう、と呆れてしまうがマミちゃんに言わせればそういうところもミステリアスで人気らしい。
少し意外だったのは、
『・好きな食べ物は?→にんじん』
『・好きな女の子のタイプを教えて→何だかんだでバカなのは可愛いと思う』
と書いてあったことくらいだろうか。それから、
『・最後にメンバーへ一言!→感謝してます。』
と締めてあってほっこりする。
片想いでもいい。彼のことを少しでも知ることができて嬉しかった。
こうやって改めて写真を見るとスイは本当に格好良くて才能もあるすごい人なんだなって思う。
そんなスイでも手に入らないと嘆くのだから、歌詞に現れる本命の人はきっとすごく美人なんだろうな。背も高くて、スレンダーで頭も良くて、スイの好意も軽くあしらう強さも持った大人の女の人。
想像の中でスイの隣に立っているのは、マミちゃんがよく言うような綺麗な海外のモデルさんだ。
比べて鏡の前に立った自分は良く言っても十人並みの顔立ちで、胸やお尻にだけ不自然に贅肉が付いていて気持ち悪い。
その上で揺れる綺麗な月が、朝の浮かれていたサキを笑っているような気がして恥ずかしくなり、慌ててベッドの前に戻って雑誌に目を戻した。
一問一答のコーナーを読むと他のメンバーはきちんと答えているのにSUIの部分だけスカスカで呆れてしまう。
『・影響を受けたアーティストは?→なし』
『・1番好きな曲は?→なし』
『・今後の目標は?→なし』
…いやいや駄目でしょう、と呆れてしまうがマミちゃんに言わせればそういうところもミステリアスで人気らしい。
少し意外だったのは、
『・好きな食べ物は?→にんじん』
『・好きな女の子のタイプを教えて→何だかんだでバカなのは可愛いと思う』
と書いてあったことくらいだろうか。それから、
『・最後にメンバーへ一言!→感謝してます。』
と締めてあってほっこりする。
片想いでもいい。彼のことを少しでも知ることができて嬉しかった。

