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飼っていたペットに飼われています。
第44章 嘘(サキ目線)

※一部残酷な表現があります。ご注意ください。
この年になるまで異性を好きになったこともないし、なりたいと思ったこともなかった。ただ、スイが隣にいれば胸はいつだって満たされていたから。
恋をするのが、報われない想いのまま毎日を過ごすのが、こんなにも辛いなんて思わなかった。
だから今日、彼にきちんと別れを告げなければいけないと思ったの。
その日、スイには大学に行くと嘘を告げて外に出ると、いつもとは違う方向の電車に乗った。
「サキ、入って。」
ドアを開けて迎えてくれた彼は相変わらず優しい笑みを浮かべている。
「侑斗くん…。突然連絡してごめんね。」
「いいよ。元気そうで本当によかった。俺の部屋で話そう。」
そういってサキの髪を優しく撫でるイケメンで医大生の彼を好きにならない女の子はそういないだろうとわかっているのに、何も言えなくて無言になってしまった。
この年になるまで異性を好きになったこともないし、なりたいと思ったこともなかった。ただ、スイが隣にいれば胸はいつだって満たされていたから。
恋をするのが、報われない想いのまま毎日を過ごすのが、こんなにも辛いなんて思わなかった。
だから今日、彼にきちんと別れを告げなければいけないと思ったの。
その日、スイには大学に行くと嘘を告げて外に出ると、いつもとは違う方向の電車に乗った。
「サキ、入って。」
ドアを開けて迎えてくれた彼は相変わらず優しい笑みを浮かべている。
「侑斗くん…。突然連絡してごめんね。」
「いいよ。元気そうで本当によかった。俺の部屋で話そう。」
そういってサキの髪を優しく撫でるイケメンで医大生の彼を好きにならない女の子はそういないだろうとわかっているのに、何も言えなくて無言になってしまった。

