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第6章 反覆

「そうなんですか。……女かと思っちゃいました」

「いえ、会っているのは風子ちゃんだけですし。それにどの女の子よりも風子ちゃんといた方が楽しいですよ」


そんなことを言って本当は遊んでいるくせに。

男ってどうしてこんな人ばかりなんだろう。


颯太に裏切られた私は信じることができなかった。


「ごめんなさい。彼女でもないのにこんな事言って……。元カレに振られたばかりだからってどこか甘えてました」

「もっと甘えていいんですよ」


樹さんは頼って欲しそうに私をそっと抱き締めてくれた。

「ありがとうございます……」


こんなに優しくしてくれるのに私の心は凍ったまま。

熱くなったのはセックスをしていた時だけ。


チェックアウトまでの時間は甘えさせてもらいながら笑顔で過ごした。

偽りの笑顔の裏では、冷めきった表情の自分がいた。


何かが違う。

私が求めているのはこう言うものではない。

もっと楽しいと思えること……――