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イケないキミに白い林檎を
第6章 反覆
「……サヤちゃん、……水曜日なら……。……分かった」
…………。
やっぱり…………。
聞こえないところもあったけど、女の名前を出しているから大体分かった。
樹さんにとって私は、大切な女(セフレ)のひとり。
体だけ愛されて、中身は愛されていない。
そんなこと分かっているのに、偽物の愛に浸っていた。
寂しさを埋めるために遊んでいても抜けてしまったピースの部分がはまらない。
五分くらい経った後、樹さんは洗面所から出てきた。
「すみません。仕事先からの電話が長引いてしまって」
嘘つき……。
少し試してみよう。