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イケないキミに白い林檎を
第7章 分陰
しかし、加川先輩と付き合って一週間くらい経った時。
【あの時の告白の答えはお酒の勢いで言ったんだ。ごめん】
口頭ではなく、スマホのメッセージで教えられた。
何のハードルもない告白をして待っていた結果。
私も最初から本気じゃなかった。
そう伝えて、足枷になりそうだった関係にピリオドを打つ。
お互いに後腐れなく別れられて恋人から普通の友達へ戻れた。
愛すらなかった中身のない付き合い。
ただ付き合った人数がカウントされただけ。
別れた後も加川先輩とリーダーと遊んだ。
二人は同じ男でも、余興をやるあの仲良しメンバーと雰囲気や遊び方がガラリと違う。
ダーツ、ビリヤード、麻雀、知り合いの男と宅飲み。
一緒にいて今までしたことがなかった夜遊びが増えた。
新しい遊びを教えてもらって変わる私の日常。
楽しいけれど、今までの自分がなくなっていく気がした。