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イケないキミに白い林檎を
第8章 仕置き
それは、今二番目に会いたくない人であるソラ先輩。
「乙羽さん」
名前を呼ばれても気付いていないふりをする。
ソラ先輩にまた男遊びをしているところがバレてしまった。
樹さんを選んで逃げたあの夜以来、会っていなくてメッセージも返していない。
顔を合わせるのが気まずい状態だった。
「ひゃっ!」
知らない人のふりをして歩いていると、ソラ先輩に腕を掴まれて引き止められる。
「どうして無視するんだよ」
「……っ!」
困った私に気付いた加川先輩とリーダーは前に出た。
「何だよ、てめえ。オレらの女に手を出さないでくれる?」
「この子はこれから食べる玩具なんだから。ちょっと顔がいいからって奪おうとすんなよ」
リーダーは煽り、加川先輩は見せつけるように私の尻に触れる。
でもソラ先輩は加川先輩とリーダーには目もくれず、私だけを見ていた。
何の用もなく私を呼び止めたのではなく、話したいことがある様子だった。