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イケないキミに白い林檎を
第8章 仕置き

この態勢ではごくごくと飲めなくて、何の味もしない普通の水を少量だけ喉に流し込んだ。

だらしがない口からタラリと水が漏れて、鎖骨あたりまで溢してしまった。

両手が動かせなくて拭くことすらできない。

するとソラ先輩は私の上に被さり、水が垂れたところをなぞるように舐めていく。

ゆっくりと濃厚に味わうように首筋から鎖骨の方へ向かった。


「やっ…、んあっ……、はあっ……」

くすぐったいけれど、吐息が触れただけで感じてしまう体。
我慢しようとしても声が漏れてしまう。


「…………」

「んっ……」

終着点に到達すると、そこに優しいキスを落としてから強く吸われる。

まるで跡をつけるかのように……。


吸われている時にチクリと痛みを感じた。


大っ嫌いなのに悔しいけれどこの熱に酔いしれてしまう。

セックスをしなくても心臓がドクンドクンと煩かった。


「ただの水だから乙羽さんの味がよく分かるよ」

触れることをやめたと思ったら耳元でそう囁かれて、私の体の熱はさらに上昇した。

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