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イケないキミに白い林檎を
第8章 仕置き
必要だった時間を過ごした後、現実に引き戻される。
涙は止まったけど、縛られたままだった。
「もう!このまま一日寝てろって言うの!?」
諦めて体の向きを変えると、腕の方のネクタイに緩みを感じた。
あんなに固く結ばれたはずなのに……。
上下左右に動かしていると、どんどん緩んで解くことができた。
「なんだ、簡単じゃん」
自由になった手で、足の方のネクタイも外した。
ベットから起き上がって、机に置いてあった私のスマホを取り返した。
こんなに分かりやすい所に置くなんて、あいつは爪が甘い。
バッグの中身もいじられていないみたいだし、これで帰ることができる。
でも、やられっぱなしで帰るのは勿体ない。
ムカつくから悪戯してやる。