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イケないキミに白い林檎を
第1章 浮気
普通のホテルよりも大きめのワンルームに存在感を放つダブルベッド。
ここはラブホテルだろうか。
彼氏は遠くに出張に行っており、今日の朝に帰ってくる予定だからいるはずがない。
つまり隣にいる人は別の男。
背を向けて寝ているから正体が誰なのか分からない。
この事実を受け入れられなくて確認する勇気もでない。
動かないってことはまだ寝ている……?
男を視界に入れず、なるべく物音を立てないようにベッドから起き上がった。
すると、なぜか上下の下着は身に付けたままだった。
でも服を脱いだ時点で明らかにセックスをしていたと思う。
混乱してしまい、都合の悪い方にしか考えられない。
とりあえず枕の隣に綺麗に畳んであった服を急いで身に付けようとする。
しかし、いけないことをしてしまった罪悪感で手が震えて服をスムーズに着ることができなかった。
私はなにをやっているんだろう。
浮気した最低クソ女じゃん……!
隣に寝ていた男の正体を確認しないで逃げるようにラブホテルから飛び出した。