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イケないキミに白い林檎を
第10章 告白
「乙羽さんの寂しさも埋めるように努力するし、颯太のことを諦めろなんて言わないから」
「だったら、最初から最後までソラ先輩は私に浮気されてますよ」
「嫌だけど目を瞑る。もちろん乙羽さんが颯太と復縁しようとする邪魔もしない」
なぜここまでして私と付き合いたいのか理解できない。もっと相応しい女の子がごまんといるだろうに。
私なんて、都合のいい男になり下がってまで手に入れる価値のある女じゃない……。
「本当にそれでいいんですか……。言ってること滅茶苦茶です」
「いいよ。これが俺の覚悟だから」
「…………」
先程言われた助言の説得力が増した気がして、何も返せなくなった。
フラフラと道に迷っている私に、進む道が定まっているソラ先輩。
揺らぐことなく真っ直ぐに見据える瞳から逃げたくなる。
こう言うところが…………嫌い。
「三ヶ月でいいから俺に時間をください。もし、その間に俺を好きにならなかったら、……振って欲しい。そして乙羽さんに二度と関わらないことを約束する」
「なっ……、試しに付き合ってみてから振れってことですか!?」