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イケないキミに白い林檎を
第12章 甘い口付
スマホを手に取り、ネットで妊娠の初期症状を調べるといくつか当てはまっていた。
もし妊娠しているとしたら誰の子供なんだろう。
避妊しないでしたことがあったからまさか颯太……。
快楽に流されてセックスをしたのがいけなかった。
まだ学生なのにどうしよう……。
お金もないし、一人で産んでも育てられる自信がない。
学校をやめて働けば何とかなる?
それとも…………
でも病院に行くにしても親に絶対に言えない。
幻滅されて見放されるに決まっている。
そのまま床に座り込んで、何も手がつかなくなるほど悩んでいた。
考えれば考えるほど押し潰されそうだった。
自分を安売りしていた結果がこれだなんて……
浅はかだった自分を責めて泣くことしかできなかった。
――ピコーン
すすり泣いていると、スマホにメッセージが届いた音が鳴る。