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イケないキミに白い林檎を
第14章 それぞれの愛


「乙羽さん、ドレス姿も綺麗だね」

「あっ、ありがとうございます……。ソラ先輩もスーツ似合ってます」


十二月中旬、高校の部活でお世話になった相楽先生の結婚式の日。
何度も話し合って、合宿もした余興の本場の時。

美容室で髪をセットして貰いパーティドレスを着て出席する。


私たち教え子も挙式から参加させて貰えて。
綺麗な花嫁と花婿の先生がチャペルで誓いを交わすところを見れた。

憧れる真っ白いウェディングドレスと初めて見る式に目を輝かせるばかりだった。


式を終えてから行われたブーケトス。
指一本触れたけど、あと一歩のところで他の人が取って行く。


「ここで新郎にもブーケトスをして貰います。男性の皆さん集まって下さい」

司会の人が言うと、遠慮がちに集まってくる男性陣。


冬空の晴天の中、先生はぐるりと見渡してからブーケを投げた。

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