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イケないキミに白い林檎を
第2章 追求
「ちっ…、違う!ソラ先輩とするわけないじゃん」
「そうだよなー。ありえねえ」
「もしもの話だよ!」
こんな話をしても、私の方を見向きもしてくれない。
スマホにまで嫉妬してしまう。
何を言われるか予想できたけど、少しドキドキしながら颯太の答えを待った。
「浮気されたら別れるに決まってんだろ。クソみたいな女はいらねえ」
――……終わった。
ズキンと心が痛くなり、一気に沈むように重くなった。
やっぱりあの夜のことを言ったら、颯太とは一緒にいれなくなってしまう。
これじゃあ、言えないよ……。
「そろそろ帰れば。終電なくなるんじゃねえ?……オレは明日も仕事だから寝たいんだけど」
テーブルに置いておいたスマホを見たら午後十一時を過ぎていた。
大人しく従ってアパートを出て、家へと帰る。
私は、……浮気を隠す覚悟をした。