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第15章 キミともう一度

哀れに思いながらも、見て見ぬふりをして料理に取り掛かる。

残りご飯と卵で炒飯、残っていた乾燥わかめでスープを作った。

テーブルの上にその二品を置くと、颯太は目を見開いて小さく驚く。


「またこれか。風子の作る炒飯とスープは久しぶりだな。どっちも塩気が強いやつ」


「え！？そうだったの？今度から味見して作ります……」


美味い、不味い。
それすらも言われたことはなくて、いつも文句を言わずに黙って食べる姿に安心していた。

感情表現が乏しい颯太だから見極めるのが難しいというのもあるけど。

初めてどう思われていたのか知ることができたのは進歩だった。


「なあ、明日も明後日も夜飯作りに来てくれねえ？」