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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時
引っ越し作業を手伝う日。
電車に乗って綺麗な朝日を見ながら通い慣れた颯太の住むアパートへ向かった。
朝早いせいでまだとても眠い。
「遅い。もう作業を始めていたぞ」
言われた通りの時間に来たのに颯太に怒られた。理不尽だと思いつつ、むくれながら部屋に入る。
「おはよう」
――…………!?
聞こえてきた声とその姿を見て重たかった目瞼が即座に開いた。
ソラ先輩……。
「……おはようございます」
また会えた喜びで怒られた不満も吹き飛ぶ。
相変わらず爽やか。
でも今日は少し寝癖が付いてるのが可愛い。
腕捲りをして荷物を詰めているだけなのに目が奪われる。
「引っ越し業者を呼ばねえから、塑羅緒にも手伝いに来てもらった。三人で作業してさっさと終わらせるぞ」
三人で初めての協力作業。
そう思うと楽しくなってきた。