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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時
「風子は水回りを頼むわ。物を全部ダンボールに詰めてから掃除してくれ」
颯太に指示されて、まずは台所で作業を始めた。
調理用具をダンボールにしまい、お皿は割れないように新聞紙で梱包してから入れる。
少し進んだところで颯太が様子を見に来た。
「なんだこれ?そんなに丁寧に入れていたら今日中に終わんねえだろ!」
「割れたら使い物にならないじゃん。だから……」
「ダメになったらまた新しい物を買えばいい」
「それじゃ節約にならないよ!使える物は大事に使わないと」
「うるせーな。女ってなんで節約にそこまでこだわるんだ?風子までそんなことを気にするとはおも――」