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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時
別れた後の後悔。
今度こそ引きずらないと思って割り切っていたけど、また失敗して、繰り返してしまっている。
後になって気付くことだらけ。
もう遅いというのに……。
自分の不甲斐なさに唇を噛み締めて、苦しくなりながら泣いた。
本当の好きって気持ちは……温かくて…切ないものなんだ……
ソラ先輩……
好き…………――
成人式が終わって数日後。
知り合いと偶然に会うことの多い駅前を歩いていたらソラ先輩を見掛けた。
隣にいたのは小綺麗な女の子。
その子と楽しそうに話しながら歩いていた。
目が合ったけど、前のように私に話し掛けてくることはなかった。
寧ろ、知り合いだったことを否定するように私の前を過ぎ去って行った。