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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕
後ろ髪をまとめて上げて、背後に立ったソラ先輩につけてもらった。
首元を見ると、ダイヤモンドが街灯の光に反射して七色の輝きを小さく放っていた。
そして、それを引き立たせるハートの形。
ハートの…………
あれ…………。
なに、これ……。
これに似たネックレスをどこかで見たことがあるような気がする。
ピンクゴールドじゃなくて、……シルバーのハートのネックレス。
靄のかかった映像が一瞬頭に過ぎっただけで詳しくは思い出せない。
ハートがモチーフのネックレスは珍しくない。
お店で見た事があるから頭に浮かんだのかな……。
それにしても、やけに違和感を抱いた。
どうであれ、私にとって一番可愛いと思うハートのネックレスはソラ先輩が選んでくれた物。
今、首元を飾っているネックレス。
「似合いますかね?」
すっかり機嫌が良くなり浮かれる私をソラ先輩は優しく見守ってくれていた。
「うん。すごく似合ってるよ。…………風子」