この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イケないキミに白い林檎を
第19章 もっとたくさん教えて…
「勉強熱心な彼女だね。俺も乙羽さんのことをもっと知りたいな」
こうやってソラ先輩はいつも自分の話から話題を逸らそうとする。
愛情表現があるから愛されているのは分かるけど、それがなかったらソラ先輩の気持ちを読むことができない。
しかも大体は笑顔で誤魔化そうとするから、怒っているのさえ気付けない時もあった。
一言で言い表すならミステリアスな人だ。
どうすれば、私に心を開いてくれるんだろう。
こっちから自己開示していけば、つられて自分のことを教えてくれるかな……。
「今日は私の家に遊びに来ませんか?」
「乙羽さんから提案するなんて珍しいね。行ってもいいならお邪魔するよ」
「あ!でも母がいるかもしれません。……気まずいですよね?」