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イケないキミに白い林檎を
第20章 ふたりの嫉妬と秘密の関係

どんなつもりで誘っているんだろう。

友達に降格したとしても、颯太が元カレだった事実は変わらないのに。

私が颯太と会うのは、嫌なんじゃなかったのかな……。


「前みたいに二人っきりにして帰ったりしませんか?」

不安げに見上げるとソラ先輩は困ったように微笑んで私を抱き寄せた。


「あの時は約束を守っていただけだから。もう置いて帰ったりしないよ」

手放そうとしない想いが、ぎゅっと抱き締める力で伝わってくる。

万が一、また置いて行かれたとしても私は迷わずついて行く。
今度こそは絶対にひとりで帰らせたりしない。

ソラ先輩の想いを受け止めるように私も抱き締めた。


それにしても、颯太があんなにも頑張っていた仕事を休んでいるのが気になる。

かなり体調が悪いのだろうか。

動けないほどの病気に罹っているとか……?


颯太の状態が心配になり、ソラ先輩と一緒に会いに行くことにした。

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